台湾全国の願いを背負い、食の都・台南がミシュランカーニバルの美食60点を国際舞台に発信
公開日:2022-04-12
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食の都と称される台南は昨2021年、世界で最も権威あるグルメ格付け本、『ミシュランガイド』の調査対象都市の一つに選ばれました。台南の飲食業者の星獲得を支援するため、台南市観光旅遊局は2021年12月26日から2022年3月25日までの3カ月間にわたって、「台南ミシュランカーニバル」と題するオンライン公開投票を開催。台南の業者が出品した看板メニューを、インターネットによる全国投票で採点し、さらに料理専門家が審査を実施。締切日までに合計156業者から365点の応募があり、延べ投票者数は261,831人、イベント公式サイトの閲覧者数は延べ1,434,507人と100万人を突破。3か月間の開催を経て、ついに星獲得有望の60点の選りすぐりメニューが発表されました。観光旅遊局は本日4月12日に、シャングリラ・ファーイースタンプラザホテル台南で成果発表記者会見を開き、ミシュラン星付きレストランのシェフをはじめとするゲストの料理専門家らと共に、台南の美食について意見交流を行いました。
台南は美食文化の古都として国内外に知られることから、台南市の黄偉哲市長率いる市当局は、かねてより「台南の美食観光を世界に広める」ことを国際観光拡大の目標の一つに掲げてきました。市当局と台南市観光旅遊局の働きかけにより、昨2021年に主催のミシュランガイドが台南を2022年の調査対象に加えると発表し、人々の期待に応える結果となりました。ミシュランに挑む台南市の飲食業者を率いるため、観光旅遊局は2021年から関連イベントを次々と企画。中でもオンライン公開投票の「台南ミシュランカーニバル」は、一般の方々の参加と、国内外のネットメディアの宣伝、ソーシャルメディアの拡散力を通して、台南の美食の国際的知名度を高めることで、台南業者の星獲得を後押ししようと企画されたものです。
台南の飲食業者を激励するため、黄市長は自ら成果発表会場に出向いて入選業者を表彰し、会場の来賓や報道関係者と共に、台南の全飲食業者に励ましの拍手を送りました。挨拶の中で黄市長は、今回のイベントで最も特別な点は、応募メニュー数がちょうど365点だったことだとし、1日に1品、365日毎日台南の料理を味わいに来てほしいとコメント。また、台湾料理、広東料理、日本料理など様々な分野からの参加により、台南の美食文化と飲食水準の向上につながることに期待を示しました。さらに、コロナ禍の影響を受けたこの2年間を振り返り、国内外観光市場の浮き沈みの中で、飲食業者は特に大きな影響を受けたとし、この困難な時期に台南グルメのミシュランガイド入りを目指して、市当局と努力を共にする各業者に感謝を述べました。最後に黄市長は、ミシュランの格付けに向けた準備は長丁場であり、結果が発表されるまでは努力を続ける必要があると述べ、台南のミシュランへの初挑戦に全員で良い結果を残したいと期待を寄せました。
今回の成果発表会には、交通部観光局国際組の曹逸書副組長、台南市議会の穎艾達利議員、沈震東議員、王家貞議員、陳怡珍議員、台南市フォルモサシェフ協会の蔡裕峰理事長、台南市文化観光土産産業発展協会の戴泳明理事長、台南市旅行商業同業公会の蔡承鴻理事長、台南市旅館商業同業公会の許幸娟常務理事、台南市調理商業同業公会の張寶仁理事長らが出席。星摘みの儀式では、台南業者のミシュランガイド入りの願いを込めて、黄偉哲市長と郭貞慧局長が来賓の方々と共に、一斉に星のカードを摘み取りました。ほかにも、コロナの関係で会場に出席できなかったグランドメイフルホテル台北の陳永華シェフが、リモートで台南の業者に励ましと祝福の言葉を贈ったほか、美食の専門家や学者、ブログ「Ean的世界大旅撮」の陳耀恩氏、「南人幫」の張佐銘氏が会場に出席し、美食界を代表する各方面の方々が台南の美食にエールを送りました。今回の入選メニューには、伝統の台湾料理はもちろん、広東料理、西洋料理、スイーツ、お土産類も見られ、400年にわたって成熟と進化を遂げてきた、台南の美食博物館としての姿を十分に感じさせてくれる結果となりました。
台南市観光旅遊局の郭貞慧局長は、美食は観光に欠かせない重要な一部だとし、米国CNNが台南を美食界の王者と称賛したのも、台南の美食が世界に進出する実力を持っている証だとコメント。また、今年はレッドミシュランの台湾上陸5年目で、市当局の努力のもと、台南が今年の調査対象都市に選ばれたことは、台南の美食に対する評価であり、世界に向かって大きな一歩を踏み出したことを意味するとも述べました。一方、オンライン公開投票の「台南ミシュランカーニバル」については、観光旅遊局が台南業者の星獲得を後押しするために開催したものだと説明し、市当局と3カ月間にわたって努力を続けてきた業者らに感謝の意を表しました。郭局長は入選した60点の業者にお祝いを述べるとともに、台南の美食文化は単一料理ではなく、各ホテル、レストラン、小型飲食店が作るおいしい料理の集大成であり、どの料理も台南の美食を構成する重要な要素だと強調し、全参加業者に励ましの言葉を贈りました。さらに、今年の一連の関連イベントとミシュランガイドの発表により、台南の美食を世界にアピールし、国内外で台南の美食ブームを再び巻き起こすことで、台南観光に新たな盛り上がりを創出したいと意気込みを述べました。
観光旅遊局によれば、オンライン公開投票の「台南ミシュランカーニバル」は3月25日で締め切りられ、様々な業者の看板メニューが一堂に集結した今回のイベントの公式サイトには、60点の入選メニューと全出品料理が公表されており、参考として写真と紹介も掲載されているとのこと。また、台南の庶民派グルメを同時に宣伝するため、3月に設けられた路地グルメ推薦コーナーでは、合計49業者が推薦の星を獲得したとし、いずれも台南各地の食通が推薦する秘蔵のご当地グルメで、大変参考価値があることから、ぜひイベント公式サイトの情報を活用し、台南で美食の旅を楽しんでほしいと呼びかけました。
さらに、イベントは一段落したものの、ミシュランの格付けに向けたラストスパートとして、観光旅遊局は引き続き業者に支援と協力を提供し、台南の美食観光の推進にも取り組むと強調。台南ミシュランカーニバルの参加業者情報をまとめた美食パンフレットの制作と、複数の美食ガイドルートを計画予定のほか、4月には業者研修会の星付きシェフシリーズも引き続き開催され、4月18日にシルクプレイス台南で登場する最新の星付きシェフシリーズでは、レストラン「Logy」の田原諒悟シェフが、創作アジア料理をテーマに、ミシュラン星獲得の秘訣を業者らと共有しました。これらの催しを通して、台南グルメのミシュランガイド入りのチャンスを高めるとともに、台南の美食観光を世界に売り込むことで、他の観光関連産業の発展にもつなげたいと期待を寄せました。